親の自己破産により、子どもの学費の支払に影響が出ることはあるのでしょうか?
奨学金を借りている場合には、影響する可能性を否定することはできません。
奨学金を借りていない場合であっても、親が自己破産する場合、子どもへの影響はゼロのわけがありません。
1, 学費滞納による強制退学の可能性
親が破産した場合、子どもの学費が払えず滞納してしまうこともありえます。その場合には、学校を辞めさせられる可能性があります。
私立高校の場合には、年間100万円以上の学費がかかる学校も珍しくありません。もちろん私立大学に進学した場合には、さらに学費が高額になります。
家計が苦しい家庭も多く、学費の支払いが困難になった場合には、学校側から自主退学をするように、迫られることがあります。親の自己破産後、学費が払えなくなったため、結果的に学校に通えなくなるという子どもも実際にいます。
2, 学校に通い続けるためにどうするか
親が自己破産したからといって、子どもが全員学校に通えなくなるわけではありません。子ども自身が奨学金を借りられる可能性があります。親が破産しても、機関保証を利用して奨学金を借りられる場合もあるのです。
さらに親自身が自己破産で免責を受けた後、新たに得た所得財産で支払いができる場合もあるかもしれません。また、学校側と話し合うことにより、分割払いが認められることもあるかもしれません。
学校によっては、入学金や授業料などの免除申請ができる場合もありますので、事前に確認しておく必要があります。
3, 引越しの可能性と子どものフォロー
今回は親が自己破産した場合、子どもの学費がどうなるのか、書いてきました。最後に学費とは直接関係ないかもしれませんが、引っ越しについても書きます。この問題も無視することはできません。
親が自己破産をした場合、持ち家は原則として処分する場合が多いことでしょう。また賃貸物件であっても、生活を立て直すために今より家賃の低い物件へ引っ越すこともありえます。
また、転校しなかった場合でも、急な引越しでストレスを抱えてしまうこともあります。親の側も自己破産は大変ですが、子どもたちをどうフォローするか、考えておく必要があると思います。学費の問題を無視することはできませんが、子どもができるだけショックを受けないよう、配慮が求められるでしょう。