インボイス制度のせいで廃業が増えるって本当?

相談料の支払と一緒に、「ふるさとのみかんです」とおいしいミカンの差し入れをいただきました。ありがとうございます。

さて最近、「インボイス制度のせいで廃業する事業主が増えるってうわさがあるんだけど、本当なの?」という質問を度々お受けすることがあります。

そんなうわさがあるとはびっくりです。なぜそんなうわさになってしまうのか、廃業が増えるといううわさは本当なのか、今日はお話ししていきたいと思います。

 

 

1.インボイスがないとこんなデメリットが!

最初に説明をしておきたいのが、インボイス制度の登録は任意であり、強制ではない、ということです。

やりたくなければやらなければいいんじゃないの?というご意見もありそうですが、「インボイス登録をしないデメリット」があるのです。

一番のデメリットとしては、消費税が多くかかってしまうことです。

え?払うのは自分じゃなくて、お客さんなんだから知らないって?そうはいきません。

お客さん側からすれば、

「消費税が増えるのは困るな。インボイス登録してくれていたら、消費税がもう少し小さな金額で済むのに」

ということになります。

もしこれまで長いお付き合いであったとしても

「これからインボイス登録をしている業者とお付き合いすることにします」

と言われてしまうことも考えられます。そうすれば、今後の取引をしてもらえなくなるなるのです。

もし取引は続いたとしても、

「消費税分値下げしてくれませんか?」

と言われてしまう可能性もあるかもしれません。

 

 

2.廃業が増えるといわれるのはなぜか

インボイス登録をしないデメリットについては、少しご理解していただけたと思います。「それと廃業がどう関係するの?」という疑問についてこれからお話しします。

乱暴な言い方ですが、インボイス登録をすることにより、これまで消費税の支払いが必要なかった事業者が、消費税を支払うことになりますので利益が減ります。「これ以上利益が減ったらやっていけない」と考える事業者様も少なくないでしょう。実際に「この機会に廃業しようかな」という話も耳にします。

また、インボイス登録をしなかった結果、これまで取引のあった得意先との取引がなくなれば、売り上げが落ち込んでしまい、やはり利益が減ってしまうのです。

今後どのように営業していくかにもよりますが、実際に廃業する事業者が増える可能性は否定できないといえます。本日もお読みいただきありがとうございました。